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愛知県保険医協会の歯科学術研究会の講演会に参加しました。
愛知県保険医協会の歯科学術研究会の講演会に参加しました。
演題は「Trainerによる不正咬合治療の到達点」で、講師は日進市開業の福岡雅先生です。
内容の概略は主にT4K(pre-orthodontic Trainer for Kids)という
既成の顎機能矯正装置を使用して不正咬合を治療するというものです。
T4Kに関しては、ずいぶん以前に名古屋顎矯正研究会でムーシールド、マルチファミリーとともに
K先生から紹介され学びました。T4Kは2000年頃日本で発売され始めたようです。
名古屋顎矯正研究会は発足から30年近く経過しているので比較的はやく、
その存在は知っておりましたが、矯正専門医ではあまり使用されてはいないようです。
今回はいわゆる歯科矯正医専門医、歯科矯正学会認定医ではない一般開業歯科医の福岡先生の講演で
個人的に非常に興味をもって講演会に臨みしました。
TrainerのTrainとは「訓練する」という意味ですがそれは何を訓練するのでしょうか?
Trainerとは不正咬合者の多くには口呼吸と異常嚥下(飲み込み)があり、これを正常な呼吸や嚥下に治す為のTrainingをするものであると考案者のDr.Farrellは言っています。
今回の講演会では症例写真が非常に多く提示され、直っていく経過がよくわかりました。
記録写真撮影の重要性を再認識した講演会でもありました。
取り外しが可能で、痛みがなく、食事、会話に制限がないこと、金属アレルギーの心配がない
メタルフリーなど、ブラケットによるワイヤー矯正(本格矯正)にない多くの利点が話されました。
提示された写真のなかには横顔のバランス(プロファイル)が不十分であると
思われるものもありましたが今後もTrainerの継続により改善されていくのでしょう。
講演会では他に鼻呼吸の意義・重要性を再認識し、副鼻腔の機能について学ぶことができました。
また寝相が大きく、T4Kの治療に影響することが興味深い事柄のひとつでした。
よい寝相は仰向けに静かに寝ていることだと思われます。
今後、久野歯科医院でもT4Kを利用した小児矯正に取り組んでいきたいと思います。
治療費用も安価で安全です。
いろいろな治療法に精通していることは患者様の様々なご要望におこたえするため、
治療法に患者様のほうを合わせるのではなく、
患者様の状態にあったよりよい治療法を提示するためには非常に大切なことだと考えています。
写真はオーティカインターナショナルT4K TRAINERカタログより
歯科・矯正歯科 久野歯科医院 院長