「永久歯が生えてこない」矯正治療の牽引という処置について

矯正歯科治療における牽引という処置について

乳歯が抜けず、永久歯が生えてこないと心配されて小児の患者様をお連れになる保護者の方がしばしば来院されます

乳歯晩期残存の原因

永久歯が正常に萌出しない(生えてこない)原因にはいろいろなものがあります

乳歯を抜歯するとその後の後継永久歯が萌出してくる場合もあります

しかし萌出してこない場合にもしばしば遭遇することがあります

むし歯で歯髄処置の行われた乳歯は歯の根の吸収が遅れたり、歯の根の生理的な吸収を停止してしまうことがあります

顔面を打撲するとその影響で歯髄壊死を起こし、歯の根の吸収を停止することがあります

歯牙腫のような構造物があると永久歯の萌出に影響を及ぼすことになります

開窓と牽引について

場合よっては萌出スペースの確保をしながら経過観察を行いますが、それでも生えてこない場合は埋まっている永久歯を牽引し、歯列弓に取り込むことを考えなければなりません

牽引する歯の歯冠部を開窓し装置をつけて、歯列内の歯をアンカーにパワーチェーンやパワースレッドという弾性のある高品質ゴムにて牽引します。

牽引することで歯列に影響が及ぶことが極力少なくなるように処置方針をたてます

また牽引し萌出してきた歯を正しい位置に誘導しなければなりません

牽引の具体例を示します

治療例1

 

下顎左側第2乳臼歯が晩期残存していて永久歯との交換が遅れています

バンドループという第2小臼歯の萌出余地を確保するための装置を装着し経過観察行いました

 

経過観察後、自然萌出の可能性が低いと判断し開窓・牽引を決定しました

開窓と歯冠部への装置は常滑市民病院の歯科口腔外科、籐武智歯科医師に依頼しました

 

牽引の後に歯列内に取り込むため正しい位置に誘導が必要です

スペースの確保と捻転の行います

 

歯列弓に取り込みができました

治療例2

乳犬歯の晩期残存で乳犬歯を抜歯しました

抜歯後、歯牙腫の存在を確認し永久犬歯の萌出の障害となっていると判断しました

常滑市民病院の歯科口腔外科の秋田貴子歯科医師に開窓と牽引装置の接着を依頼しました

永久歯歯列をアンカーにパワースレッドで牽引を開始します

オープンコイルにて萌出余地をつくりながら歯列への取り込みを図ります

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