痛みの少ない歯科治療に努め、知多市南部からも近距離の矯正歯科専門 久野歯科医院 院長です。
皆様に役に立つ矯正歯科関連の情報を分かりやすくお伝えします。
本日は「矯正治療時に使用するブラケット」に関する話題となります。専門的な視点で解説していきたいと思います。
【記事の更新日時】2023年11月30日(木)18時半
矯正歯科で使用するブラケット(ブレース)について
当院で主に使用しているブラケットは、プラスティックブラケットのクリアブラケットです。
セラミックブラケットは患者様からのご相談時に説明し、患者様のご希望がある際に使用しています。
現在はメタルブラケットに関しては、通常使用していません(ご希望があれば使用可)
プラスティックブラケットのメリット/デメリット
■主な欠点
プラスティックブラケットは一般的に以下の欠点があります。
・材質が硬くなく、耐久性に欠けるので長期の矯正歯科治療には不向き
・プラスティックのため、長期間の使用によって変色してしまう
・ワイヤーの滑りが悪いため、歯の移動が遅い
などのデメリットが挙げられます。
これを踏まえ、当院で使用するクリアブラケットはスロットが金属でできているため、ワイヤーの滑りの問題を解決することができます。
■利点
・ブラケット自体の硬さが適度で、摩耗するため歯を痛めることがない
・メタルブラケットに比べ高価だが、セラミックブラケットよりも安価
・ブラケットを取り除く際の痛みを緩和でき、比較的容易に取り除ける
・矯正治療中にブラケットの付け直しも迅速に可能
セラミックブラケットのメリット/デメリット
■利点
・歯に近い色調を持ち合わせ、審美ワイヤーとモジュールゴムを使用することで、さらに審美性が高まる
・上記審美性は大きなメリットで、患者様の目立たない矯正治療のご希望に近づく、表側矯正の優れた装置である
■欠点
・材質的に歯より固いので歯を摩耗させ、歯を痛める可能性がある
・セラミックはプラスチックに比べ粘りが無いので脆く、ブラケットのウイングが欠けるケースがある
・欠けた部位にもよるが、欠けた要因でワイヤー保持が不十分となった場合、装置の付け直しが必要
・取り除く際もプラスティックに比べ硬く、取り除くい。歯に不快な振動を与えやすい
・セラミックブラケットは、プラスティックブラケットに比べ高価
このようにプラスティックブラケットとセラミックブラケットを総合的に比較する必要があります。そして、当院ではプラスティック材質にメタルでできたスロットが組み込まれたクリアブラケットを標準的に使用しています。
”機能性と審美性”をもったクリアブラケット
クリアブラケットはスロットがメタル色のものとゴールド色のものがあります。
ワイヤーに関しても通常のタイプとゴールド色のタイプがあり、他にも歯の動きに影響を与えない外側のみをホワイトコーティングしたワイヤーを取り揃え使用します。
クリアブラケットには「クリアスナップ」という結紮線があります。
またモジュールゴムに替わるワイヤーを保持する目立ちにくいアクセサリーも用意されています。
審美性において、舌側矯正・マウスピース矯正には劣ります。
しかし審美性が考慮されており、機能的に優れ、確実性もあり、これまで蓄積されてきた信頼度も高いオールマイティーな表側矯正と言えます。
現在でも、成人矯正治療の第一選択(ファーストチョイス)であることに間違いないと考えます。
いかがでしたでしょうか?
本日詳しくご紹介したブラケットについて、「もっと詳しく知りたい!」「一度 色々と相談したい」といった方はメール・お電話・ご来院いただき、ご相談をいただければと思います。
矯正歯科治療に関するご相談はお気軽にどうぞ。
——記事の執筆者紹介——
矯正歯科治療でお悩みの患者様の疑問・不安へお応えします!
知多 矯正歯科治療相談室 運営 久野歯科医院 院長 久野昌士
【院長の主な略歴について】
・昭和57年:東京歯科大学を卒業。
・昭和57年から昭和61年:東京歯科大学補綴第二講座に在籍する。
・昭和62年から平成1年:愛知学院歯学部口腔外科第二講座研究生。
・名古屋YDCAスタディグループに所属
「コンプリートデンチャー研究会」へ在籍しつつ
名古屋顎矯正研究会等へと参加。
より良い矯正歯科治療を患者様へとご提供できるよう、
新たな治療技術・歯科知識を積極的に取り入れる。
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